勤式研究生課程カリキュラム

研究生課程は、約6ヶ月の期間で声明・礼讃・正信偈・読物に加えて本山のみで用いる法要作法や法要で用いる雅楽など、内容も幅広く専門的に学んでいただく場です。

親鸞聖人

また、期間中に大谷本廟の龍谷会に始まり、御煤払、年末年始の法要、御正忌報恩講法要など本山恒例法要に結衆・列衆・奏楽員として、また実習の一環で一般寺院への法要にも出勤をいたします。

このように、実際に経験を積むことによって本願寺の御堂衆・勤式の指導者の育成、さらには宗派内の僧侶のお勤め・作法のレベル向上を視野に入れた指導を行っております。

 

 

ごんしきしどうしょ けんきゅうせいかてい

開講期間

9月下旬~翌年3月迄

講義時間

8時50分~17時00分

募集人数

30名程度

出願資格

法務員資格試験合格者の内、勤式練習生課程を修了した者で、当課程入所日までに本願寺派教師を有する者

※入所試験日までに法務員資格試験を合格されていない方、また、すでに勤式研究生課程を修了されている方は受験できません。

講  義

(1)科目講義

①声 明 ○「声明集」(上・下巻)

 

   ・上巻:11作法 無量壽経作法、観無量壽経作法、阿弥陀経作法、廣文類作法、大師影供作法、二門偈作法、讃弥陀偈作法、浄土法事讃作法、五会念佛作法、報恩講作法、十二礼作法
   ・下巻:6作法 奉讃早引作法、阿弥陀経(漢音)、圓光大師作法、上宮太子  作法、読経作法、讃佛偈作法、重誓偈作法
  ○別冊及びその他 宗祖讃仰作法、宗祖讃仰作法音楽法要、奉讃大師作法、正信念仏偈作法、葬場勤行、御本典作法
  ○本山本:4作法 修正会作法、報恩講作法、無量寿会作法、讃仏講式作法、読経一座作法
②正信偈 草譜・行譜・真譜、念佛和讃(三帖和讃は拝読のものすべて)
③礼 讃 往生礼讃偈(日没・初夜・中夜・後夜・晨朝・日中)、般舟讃
④読 物

○御文章 5帖80通

○その他 御俗姓、御伝鈔

⑤勤 行

各種作法について実施

⑥作 法 一般作法、華籠を保持した入退堂、登礼盤作法
⑦被着法 五条袈裟・七条袈裟の被着、衣の畳み方
⑧雅 楽 本願寺の法要(御正忌報恩講法要・春秋彼岸会)に依用される雅楽曲(早物のみを奏楽)を中心に吹奏指導し、法要儀式における雅楽演奏の基礎を習得する

(2)科目外講義

※各1講義(3時間)但し声明講讃は4講義、法式故実は随時行う

①規  範: 法式規範、葬儀規範、椅子席規範
②法式故実: 勤式・荘厳等の歴史を中心として
③声明講讃: 典拠・解釈、勤行の意義、真宗の儀礼について
④声明源流: 声明の源流から見る本派の声明について
⑤雅楽概説: 雅楽にまつわる歴史や概要、雅楽と儀礼の関係などについて
⑥仏  華: 本山の立華の技法紹介と寺院における仏華の生け方について
⑦実践運動: 宗門が取り組む運動について ⑧浄土真宗のみ教え:ご親教について

(3)実地研修

①本願寺両堂 ・本願寺の晨朝出勤(当番出勤)及び御堂清掃など
・御正忌報恩講をはじめとする恒例法要の出勤並びに諸役補助
・御煤拂、大御身、荘厳替等の御堂行事参加
②大谷本廟 ・龍谷会への出勤並びに諸役補助
③その他 ・法要実習(一般寺院に依頼する寺院の法要出勤実習)
・真宗大谷派東本願寺(真宗本廟)御正忌報恩講結願日中法要(坂東曲)参拝
・天台声明研修 於:左京区大原
※実地先の新型コロナウイルスの感染状況に関する対応などにより、実習の中止、実施形態変更を行う場合がある

(4)その他

①朝 礼: 讃佛偈などの偈文及び浄土三部経(書き下し文拝読含む)の勤行。  
 

試  験

(1)中間試験:履修科目の中から行う

(2)修了試験:習得技量の最終確認

(3)筆記小テスト(随時)

資  格

課程を修了し、その成績が平均65点以上の者には、本人の願い出により、特別法務員資格試験を免除する。