家庭の仏事・作法

八、家庭の仏事

家 庭

・今日、家族形態や女性の社会進出による労働状況の変化などにより、家庭のかたちはさまざまですが、どの家庭も、できるだけ朝夕のお参りをするなど、ご本尊である阿弥陀如来を中心とし、そのご恩に日々感謝する生活を送りたいものです。

食事のことば

食事の前後には、合掌して「食事のことば」を唱和し、いただいたいのちと、尊いご恩に感謝いたしましょう。

〈食前のことば〉

多くのいのちと、みなさまのおかげにより、このごちそうをめぐまれました。
(同音)深くご恩を喜び、ありがたくいただきます。

わたしたちは、多くのいのちを食事としてめぐまれることによって毎日を過ごしています。また、その食事がわたしの口に届くまでに、多くの方がたのご苦労がありました。
阿弥陀如来は、多くのいのちと、多くの方がたのご苦労のおかげによって生かされている私たちを照らしてくださっています。そのご恩を深くよろこび、ありがたくお食事を頂戴いたしましょう。


〈食後のことば〉

尊いおめぐみをおいしくいただき、ますます御恩報謝につとめます。
(同音)おかげで、ごちそうさまでした。

私たちは、多くのいのちという尊いおめぐみによって、日々生きる力をいただいています。
いまここにいのちある私を、かならずすくうと願い、支えてくださっている阿弥陀如来のご恩を思い、仏恩報謝の生活をお念仏のなかでよろこんでまいりましょう。

毎月の行事

〈親鸞聖人のご命日〉

毎月十六日は、宗祖親鸞聖人のご命日にあたります。この日は、家族そろって仏前にお参りし、宗祖のご恩を偲びながら、阿弥陀如来のおすくいを、あらためてこころに深く味わわせていただきます。

〈祥月命日・月忌〉

一周忌以後の、故人の当月の命日を祥月命日といい、月々の命日を月忌(月命日)といいます。祥月命日や月忌は、お寺からお参りされる習慣の地域もあります。
浄土に先立っていかれた方をご縁として、私のいのちのありよう、そしてこのいのちのよりどころであるお念仏のみ教えを聞かせていただく、大切なご法縁です。家族そろって故人を偲び、阿弥陀如来のお徳を讃嘆したいものです。

一年の行事

私たちの宗門では一年のうちに報恩講・元旦会・彼岸会・宗祖降誕会など、さまざまな行事があります。「十、お寺の行事」を参考に、家庭でも仏壇のお荘厳をしておつとめをしましょう。

〈報恩講〉

報恩講は、親鸞聖人の祥月命日(一月十六日)をご縁としてつとまる法要です。報恩講はもっとも大切な仏事でありますから、掃除と仏具をみがくことも入念にし、荘厳はもっともていねいなものにします。
お年寄りから子どもまで、ご縁のある人を招いておつとめをしたり、法話を聞いたりするなどして親鸞聖人のお徳を偲び、「如来大悲のご恩」をいっしょに味わいたいものです。
地域によっては、その後にお斎(会食)をともにする習慣があり、ともどもに親鸞聖人の恩徳を味わってきました。住宅事情やさまざまな要因によって、一堂に会してお斎をいただくことが難しくなってきていますが、せっかくのご縁ですからともに仏縁をよろこびたいものです。

〈元旦会〉

一年の計は元旦にあるといわれます。家族そろってご本尊にお礼をし、新年を迎えられたことをよろこび、新年のあいさつをしましょう。
仏壇の荘厳は、打敷をかけ鏡もちをお供えし、花は松の真に色花をさします。三が日(元日・二日・三日)が終わったら平常の荘厳にもどします。

本ページは『浄土真宗 必携 み教えと歩む』「第5章 宗門の作法と仏事」をもとに、ホームページように作成したものです。